アニメーターの社会学―職業規範と労働問題―
松永伸太朗著
本体価格¥2400+税 '17/08/10刊 ISBN978-4-903866-41-3 C3079 A5版、249頁
目次
序 章 本書の問題設定と構成
第1章 アニメーターという対象
第2章 働きすぎという現象の捉え方
第3章 データと方法 ―規範の記述とエスノメソドロジー
第4章 アニメーターの仕事についてのエスノグラフィックな前提
第5章 アニメーターの仕事を形作る二つの職業規範
第6章 規範の利用と独創性の発揮
第7章 規範の利用と労働条件の受容
第8章 アニメーターにとっての労働問題
終 章 本研究の意義と課題
見所:アニメーターの社会学―職業規範と労働問題―
日本のアニメ産業を支えるアニメーターの労働実態は過酷であることが知られるが、なぜ彼らはそうした
労働を受容するのか。アニメーターへのインタビューの社会学的分析から彼らがふさわしいと見なすあり方
は既存の独創性を発揮する「クリエーター」ではなく、工程を遵守する 「職人」であり、その「職人」と
しての実力観から一見過酷な労働の受容が可能になっていること、それでもなお不合理とみなされる事態が
あることを明らかにした。
書評: