理事長の部屋から
竹田寛、竹田恭子著
本体価格¥1800+税 '16/11/15刊 ISBN978-4-903866-32-1 B5版、221頁
目次
2014年
4月:れんぎょう(連翹)―桜の季節の名脇役
5月:麦秋(ばくしゅう)―初夏(はつなつ)の風のざわめき、飛び跳ねる魚影
6月:紫蘭(しらん)―お帰り、ジョナサン!! 40年ぶり
7月:蓮(はす)―涅槃の静寂、御仏の微笑み
8月:おにゆり―狐の嫁入り、提灯行列
9月:アメリカ(洋種)山ごぼう―「ぶどう」のようで「ごぼう」とは、これ如何に?
10月:コスモス―澄んだ秋の陽射しの中、微笑む顔と惜しむ顔
12月:ポインセチア―クリスマス・ケーキのトッピング?
2015年
1月:なんてん(南天)―赤い鳥小鳥、なぜなぜ赤い
2月:福寿草(ふくじゅそう)―幸せの国はいずこに
3月:桃― 雛祭りの稚児たちが見詰める先は・・・
4月:椿―早春のほんのり甘い贈り物、和菓子?洋菓子?
5月:花海棠(はなかいどう)―クラムボンはかぷかぷわらったよ
6月:石楠花(しゃくなげ)―しゃくなげ色のたそがれ、遠い夏
7月:馬鈴薯(ばれいしょ)―梅雨の晴れ間、おしゃべりおばさん達の昼下がり
8月:カサブランカ―「おしべ」にご用心! ごまかせません
9月:夾竹桃(きょうちくとう)―終戦の日、青い空と入道雲と紅い花
10月:りんどう(竜胆)-初秋の一番風、ひんやり、夏のほてりを冷ます心地よさ
11月:オキザリス-どこかで見たような・・・いつか聴いたような・・・
12月:ハナノキ(花の木)-日本固有の絶滅危惧種、でもはるか遠くにたくさんの
仲間が・・・
2016年
1月:シクラメン-白井選手も仰天、驚異の反転反り返り、でも失敗も・・・
2月:スイバ(酸葉)―冬の紅葉、あぜの賑わい、すかんぽの唄
見所:理事長の部屋から
花には顔があります。「れんげ」には「れんげ」の、コスモスにはコスモスの顔があります。それらの花
の表情は、晴れた日、雨の日、風の強い日、朝、昼、夕など光の加減や角度、周囲の環境などにより変化し
ます。その微妙に変化する様を写真に撮り続けていますと、ある瞬間、花の素顔とでもいうのでしょうか、
その花の本来の姿に気付きます。「この花はこんな顔をしていたのか!」と。それまでありきたりの美しい
存在としてしか見られなかった花が、突然、予想もしなかった姿、愛らしい素顔を現わすのです。
本書を構成する22編の随想は、花の持つイメージから連想を膨らませ、心あたたかなイラストとともに、
文学から絵画、音楽、映画へと話が展開していきます。
書評: